ザ・クリエイター/創造者 ネタバレ考察レビュー美しい映像と家族愛を描いた感動の物語AIの愛と近未来SF

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AIの未来を描く物語

『GODZILLA ゴジラ』(2014)のギャレス・エドワーズ監督が手がけた近未来SFアクション。大の阪神ファンで知られる渡辺謙さんが出演ということと予告編ですでに面白そうだったので期待して観に行きました。

予告編

あらすじ

人類と人工知能による戦争が勃発する中、妻の失踪を悲しむ元特殊部隊のベテラン隊員ジョシュアは、戦争と人類そのものを終わらせる力を持つ謎の兵器を開発し、行方の掴めない高度AIの設計者“ザ・クリエイター”を追い詰め殺すために雇われることになる。ジョシュア率いるチームはAIが占領する地域へと旅立つが、そこには幼い子供の姿をしたAI、アルフィーがいた

Wikipediaより引用

映画『ザ・クリエイター 創造者』の作品情報

【日本公開】
2023年(アメリカ映画)

【監督・原案】
ギャレス・エドワーズ

【脚本】
ギャレス・エドワーズ、クリス・ワイツ

【キャスト】
ジョン・デビッド・ワシントン、ジェンマ・チャン、渡辺謙、スタージル・シンプソン、マデリン・ユナ・ボイルズ、アリソン・ジャネイ、アマル・チャーダ=パテル

【作品概要】
監督は『ローグ・ワン スター・ウォーズ・ストーリー』(2016)、そして日本の「ゴジラ」のハリウッドリメイク版『GODZILLA ゴジラ』(2014)を手がけたギャレス・エドワーズ。

序盤

人類とAIは共存し、AIは人間と同じように感情を持てるようになりました。ともに働き、ともに食事をし、ともに暮らし、家族を作ります。ところが2075年、AIによりロサンゼルスで核爆発が引き起こされ、アメリカではAI排除の風潮が高まって行きます。

人類は人間暮らしを守るためAIを開発しましたがアメリカとニューアジアの戦争に発展します。

このニューアジアの描き方がリアルで美しい。監督のこだわりの感じます。しかも撮影しているカメラ一般で買えるソニーのカメラだって聞いて更に驚愕!

冒頭ではAIの生みの親である創造者のニルマータを探し出しすことが主人公ジョシュアの任務になります。

アメリカとAIとの戦争は10年続き、人類は「ノマド」という成層圏からレーダーを打ち、AIの生息するラボを発見して、ミサイルをぶっ放す兵器を開発して攻撃してきます。この「ノマド」が終始イラッと来るんですよね。

一方のAI側はニルマータによって、限りなくヒトに近い超進化型のAIを新たに創造していました。そのAIが開発されてしまうとアメリカ側は戦争に負けてしまうと思い、捜索を続けます。

米軍特殊部隊のジョシュアは、軍の命令でニルマータ暗殺のためAIコロニーに潜入捜査を行っていました。ジョシュアは最新AIの情報を探る中、マヤという女性と出会います。二人は恋に落ち、マヤのお腹の中には赤ちゃんを宿します。

非情な兵器ノマド

幸せもつかの間でした。

米軍がコロニーを場所を見つけ出し攻め込んできます。マヤを連れ逃げようとするジョシュアでしたが、負傷したアメリカ兵が顔見知りで助けようとしますが、その姿をマヤに見つけられ、自分がスパイであったことがバレてしまいます。

ジョシュアはマヤを愛していましたがマヤはジョシュアを拒みます。マヤを説得するも、マヤはひとり船に乗って仲間と逃げていきます。

ノマドがコロニーにやってきて、マヤたちが乗った船を目がけてレーダーでスキャンします。無常にもミサイルが放たれ船は爆破、ジョシュアはその場に崩れ落ちます。

悲しみに暮れたまま5年の歳月が

ジョシュアはAIを処分する仕事についていましたがアメリカ軍のお偉いさんからAI捜索ミッションの誘いを受けます。そこである映像を見せられます。

なんと死んだはずのマヤが生きている映像でした。

ジョシュアはマヤに一目会いたいとこのミッションを渋々承諾します。

そのミッションとは、人間とAIが共存しているコロニー「ニューアジア」に潜入し、ニルマータが創造した秘密兵器を破壊することでした。

アルフィーとの出会い

アメリカ軍ジョシュアの協力の元、ニューアジアで兵器のある秘密施設を見つけ出します。AIとの戦闘でAIを破壊しながら深層へ向かうジョシュアたちですが、AIとの激しい戦いが始まりました。

その後ジョシュアは厳重にロックされた部屋に入ります。そこにいたのは、人間そっくりの幼い少女の姿をしたAIのアンドロイドでした。

まだ人間の子どものように幼く、おもちゃで遊んでいるアンドロイド。

どこかアキラの世界観を彷彿とさせます。

戸惑うジョシュア少女は他のAIに助けられ地上へと逃げていきます。

一斉に攻めてくるアメリカ軍。またあのノマドがミサイルをぶっ放し辺りを吹き飛ばしてしまいます。

ノマドマジ嫌い・・・

その後、水辺に流され助かったジョシュアは少女と再会します。

少女にマヤのことを訪ねると、居場所を知っているそぶりをみせます。ともに行動することにしたジョシュアは、名前がないという彼女に「アルフィー」と名付けます。アルフィーが自分の名前を考える時にラスベガスのダンサーみたいな名前をつけようとしてジョシュアが否定するシーン面白かった(笑)

アルフィーの能力は、情報を瞬時に学習し、AIや電波機器をコントロールします。

ふたりで逃げる時にバスの中で、「天国って誰でも行けるの?」というアルフィーの問いに「善人だけが行けるんだ」と答えるジョシュア。「じゃあ、私は行けないね。人間じゃないもの」

アルフィーの表情が悲しげでした。

『ザ・クリエイター 創造者』ネタバレ・結末」

ジョシュアは軍時代の友・ドリユーを訪ねます。ドリューはアンドロイドと共存しながら、AI開発に取り組んでいました。アルフィーの高度な機能に驚くドリュー。

以前暮らしていたコロニーにドリューと行きますが、そこにアメリカ軍が現れて、ドリューは撃たれてしまいます。倒れるドリューはこう言い残します。

「ニルマータはマヤだ」

創造者は「ニルマータ」はマヤだったです。

そしてアルフィーの創造された真の目的は、最悪の兵器ノマドに乗り込み破壊することでした。

ローグ・ワンじゃね?って思ったのは僕だけじゃないず!!

そのためにアルフィーは犠牲となる運命でした。

ニューアジアではアメリカ軍の攻撃が始まっています。まじでアメリカやばい・・・

バカでかい戦車が何体もやってきて爆撃します。

その時にAI爆弾ロボットが、走ってくるんですが、やたらアナログ特攻ロボット。アメリカやることがえげつないぞ・・・

その特攻ロボットをアルフィーが手をかがして動きを止めましたが、銃で撃たれてアルフィーが倒れてしまいます。

アルフィーを治す為に、マヤのいる楽園に到着します。そこはチベットぽいお寺があり、僧侶もAIでした。

そこの寺院には寝たきりとなったマヤの姿がありました。

「天国へ行かせてあげて。さよならマザー」

とジョシュアに頼みます。天国に行けると思っているアルフィーに涙です・・・

ここでもアメリカ軍のノマドに爆撃されてジョシュアとアルフィーはアメリカ軍に囚われてしまいます。

そこでジョシュアはアルフィーの電源を切ることを強制されるのですが、

「オフではなくスタンバイだ」

その隙をつき護送車から脱出に成功した2人。

LAX宇宙港からハイジャックでノマドに乗り込みます。

ノマド爆破に成功し、崩れ落ちようとしていました。

ジョシュアはアルフィーと合流し、脱出ポッドに向かいます。

ジョシュアは遠隔操作で敵に捕まり万事休す

「お前だけ行け」

ジョシュアは脱出ポットにアルフィーを乗せます。

「嫌だ!」

とアルフィーが泣き叫びながらも、脱出ポッドが動き出します。

「愛してる」

アルフィーはジョシュアに父親の愛を感じたかもしれません。

アルフィーと別れた後、崩れ落ちるノマドの中で、ジョシュアはマヤのコピーと再会します。

マヤの記憶を持ったアンドロイドですが、ジョシュアは中盤でこう答えてました。

「1分でもいいからマヤに会いたい」

望みは叶ったのです。ここで号泣・・・

アルフィーは地球に生還します。

「ニルマータ!ニルマータ!」

創造主が誕生しました。

映画『ザ・クリエイター 創造者』の感想

ギャレス・エドワー監督の親日は有名ですが、アジアを一括りにしたニューアジアの描写は最高でした。とにかく映像が美しい。

AIとの戦争を描いた今作はどこか人間味のあるAIアンドロイドに感情移入してしまうんです。

感情を持ったAIと無感情なアメリカ軍の兵器の対比も見どころだと思います。

本当に起こり得る未来だと思ってしまうところだったところや、アメリカがだいぶ悪者で描かれている珍しい映画だなぁと感じました。

自己犠牲からのAIとの家族愛、そして争うことの愚かさも垣間見える作品で、多様性に対するメタファーを強く感じましたし、ラストは監督のセルフオマージュってのも良かったですね。

この映画は共存というテーマを考えさせられる作品でした。

オススメです。

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